常務サマ。この恋、業務違反です
「葛城さんって、一々反応わかり易過ぎ。
どうせ、『オフ』の高遠さんが『オン』で現れた場合のことでも考えたんでしょ」
鋭過ぎる。
顔を真っ赤にしたまま口籠る私に、新庄さんは目をキラキラさせてググッと乗り出して来る。
「ええっ! 聞きたい! 実は意外と奥手なのかなって思ったりしたんだけど。
『彼女』がその反応ってことは、もしかしてやっぱり、そういうとこは……」
「拒否権発動します!」
「えええ~っ! 気になる~!!」
それっきりこの話題には貝になる私に、新庄さんはとてもとても不満げで、あらゆる手を尽くして聞き出そうとして来た。
それを必死にかいくぐりながら……。
まだ付き合って二週間足らず。
当然結婚なんて考えてない。
それでも、そう遠くない未来に航平がアメリカに行ってしまうことは、一般社員の間でも周知の事実。
それなら、このタイミングで彼女になった私の立場は……?
そんな気持ちに浮足立ちそうになりながら、心の奥底で私は冷静になる。
だって、私は……。
私がここにいる意味。
目を背けていたかった事実が、こんな時だからこそ存在感を示すように私の心に広がって行く。
忘れてる訳じゃない。
私は、最初の出逢いから、航平を騙してるんだってことを。
どうせ、『オフ』の高遠さんが『オン』で現れた場合のことでも考えたんでしょ」
鋭過ぎる。
顔を真っ赤にしたまま口籠る私に、新庄さんは目をキラキラさせてググッと乗り出して来る。
「ええっ! 聞きたい! 実は意外と奥手なのかなって思ったりしたんだけど。
『彼女』がその反応ってことは、もしかしてやっぱり、そういうとこは……」
「拒否権発動します!」
「えええ~っ! 気になる~!!」
それっきりこの話題には貝になる私に、新庄さんはとてもとても不満げで、あらゆる手を尽くして聞き出そうとして来た。
それを必死にかいくぐりながら……。
まだ付き合って二週間足らず。
当然結婚なんて考えてない。
それでも、そう遠くない未来に航平がアメリカに行ってしまうことは、一般社員の間でも周知の事実。
それなら、このタイミングで彼女になった私の立場は……?
そんな気持ちに浮足立ちそうになりながら、心の奥底で私は冷静になる。
だって、私は……。
私がここにいる意味。
目を背けていたかった事実が、こんな時だからこそ存在感を示すように私の心に広がって行く。
忘れてる訳じゃない。
私は、最初の出逢いから、航平を騙してるんだってことを。