常務サマ。この恋、業務違反です
「なるべく早く帰るから」
そんな言葉に見送られて、私は航平の家に帰った。
何もせずに過ごすとボーッとしてしまいそうで、途中のスーパーで手当たり次第カゴに入れた食材を使って料理を始めた。
余計なことを考えたくない。
せっかく航平と二人きりの週末を過ごせるのに、こんな浮かない顔をしていたくない。
そう思ってるのに、ちょっと気を抜くと思考は元の方向に勝手に向きを変えて行ってしまう。
「お、なんかいい匂いがする」
ドアが開く音と同時に声が聞こえて、ハッと我に返った。
慌てて顔を上げると、かなりラフな格好をした航平が髪をタオルで拭きながらキッチンに入って来る。
「ああ、サッパリした。希望もシャワー浴びてくれば?」
タオルを肩に掛けながら、航平が私にそう声を掛ける。
うん、と頷きながら、笑みを浮かべた顔が強張るのを感じて、私は一度俯いた。
そして鍋の中を確認するフリをして航平から顔を隠した。
「私はもうちょっと後でいい」
冷蔵庫の中から買って来たばかりのミネラルウォーターのペットボトルを取り出して、そ?と呟きながら、航平が私の後ろに立った。
そして、
「何作ってるの?」
と、肩越しに私の手元を覗き込んで来る。
「えっと…カポナータ。航平、トマト好きでしょ?」
「美味そう。って言うか、ここで料理する人間見たの何年ぶりだろ」
航平が思い出してるのは、どの位前のことなのか。
一瞬そんなことをモヤッと考え、唇を尖らせてしまう。
そんな言葉に見送られて、私は航平の家に帰った。
何もせずに過ごすとボーッとしてしまいそうで、途中のスーパーで手当たり次第カゴに入れた食材を使って料理を始めた。
余計なことを考えたくない。
せっかく航平と二人きりの週末を過ごせるのに、こんな浮かない顔をしていたくない。
そう思ってるのに、ちょっと気を抜くと思考は元の方向に勝手に向きを変えて行ってしまう。
「お、なんかいい匂いがする」
ドアが開く音と同時に声が聞こえて、ハッと我に返った。
慌てて顔を上げると、かなりラフな格好をした航平が髪をタオルで拭きながらキッチンに入って来る。
「ああ、サッパリした。希望もシャワー浴びてくれば?」
タオルを肩に掛けながら、航平が私にそう声を掛ける。
うん、と頷きながら、笑みを浮かべた顔が強張るのを感じて、私は一度俯いた。
そして鍋の中を確認するフリをして航平から顔を隠した。
「私はもうちょっと後でいい」
冷蔵庫の中から買って来たばかりのミネラルウォーターのペットボトルを取り出して、そ?と呟きながら、航平が私の後ろに立った。
そして、
「何作ってるの?」
と、肩越しに私の手元を覗き込んで来る。
「えっと…カポナータ。航平、トマト好きでしょ?」
「美味そう。って言うか、ここで料理する人間見たの何年ぶりだろ」
航平が思い出してるのは、どの位前のことなのか。
一瞬そんなことをモヤッと考え、唇を尖らせてしまう。