今宵秘密が暴かれる。
「逃げねーよ」



此処で逃げたら殺されることは確定。
逆にそんなことしたら俺の計画自体が台無しになってしまう。





つーか
そんなことより気になってんだが…






「なぁ…アンタは?」



さっきから当たり前のように土方と話しているが…コイツ誰だ?





「あー、僕ですか?僕は……「おい、着いたぞ。さっさとお前は中に入れ」まぁ、後々分かると思うから。じゃーねー」





…聞きそびれた。土方め…。
にしてもアイツ、最後まで抜けた声だったなー。んで、そーゆう奴に限って強いんだろーな。





つーか、屯所近っ!
うわ、しかも何だ。この屯所デカくね?
うちん家の何倍あんだよ………。



壁に囲まれているため、何処から何処までが壬生浪士組なんだかわかりゃしねー。





そう思い、少し僻んで眉間に皺を寄せていると
門番と話をしていた土方が戻ってきた。



「ンじゃ、お前は俺に付いて来い。
…さっさと黙って付いて来いよ」



「おう」




土方の指示に短く返事をすると、あの壬生浪士組の屯所に入るという事実を実感し、少しだけ再び緊張感が蘇る。




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