◇Sleeping Beauty◇~暁の目覚める時~



『終わらない楽園を、俺は……』


それが正しくない事は分かってる。それでも、俺はそれを守ろう。



この夢から出れば、お前も、俺もその苦しみに生きてはいけないだろうから。



いや、俺には悲しみ、苦しむことすら許されない。



「おい!雫!?」


「っ!!」



呑まれる思考の中、カイの声で我に返る。


「私、今…………」



今、何を見た??ううん、聞いた??真っ暗な闇の中で、私はセンリの声を確かに聞いた。



今の、何だったんだろう……



「泣いてる……のか?」



カイの隣で、センリも私の顔を心配そうにのぞき込む。ほほに触れると、涙の跡があった。



「何でだろ、勝手に………」



センリ、普通の顔してる。今のは、幻聴?それとも……



「大丈夫だ、ここは人が多く集まる!すぐに探し人も見つかるって!!」


カイは私が迷子になったせいで、泣いてると思ってる。でも、そうじゃなくて………
















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