恋に一番近くて遠い君
「文化祭だから祭りって感じで女子は浴衣で男子は法被(はっぴ)着て、料理も祭りの屋台に出てるやつとかにするとか。」


一瞬教室が静かになる。
その静けさを一番最初に消したのは天良だった。


「陽生ってたまに出てくる発言に偉大さを感じるね.....。」


「えっ?」


天良の言葉に同感してるのかみんな、特に男子だけど「陽生のくせに何おいしいとこ取っていってんだよ!」とか「陽生ってたまにすげーよな。」とか次々に声に出す。


「おい、お前ら俺をなんだと思ってるんだよ!」


「みんなバカだと思ってるでしょ。」


天良は毒舌なんだから.....。陽生君がかわいそう.....。


「なっ!人をなんだと.....。」


「まぁでもいい案なんじゃない?みんなも納得してるでしょ?」


みんな首を縦に動かす。



「じゃあ、陽生の案で決定にしようか!」



「まじで?俺なんかの案でいいの?」



「みんな納得してるんだからいいじゃない。とりあえず女子で浴衣を持っていない人は後で私に言ってね。男子の法被はデザインを決めて発注すればいいかな?それでいいですか?先生。」


「うん!2人ともありがとう!」



そんなこんなでクラスの出し物が決まった。




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