恋に一番近くて遠い君
「やっぱり...先輩も五十嵐先輩のことが好きなんですね。」


先輩もってことはこの子も...ってことだよね。

すると女の子は



「じゃあこれからは正々堂々といきましょう。私も五十嵐先輩のことが好きなんです。」


と、宣戦布告をしてきた。


「たとえ先輩であろうと、手加減はしませんよ。」


その堂々たる姿勢はすごく自身に満ち溢れていて、その勢いに負けて後ずさりしそうになる。


けど私も負けてられない。
やっぱり幼なじみのままは嫌だ。

だから...


「私も手加減しない。」



まっすぐ前を向いて負けじと女の子に言う。


「要件はこれだけなので。先輩の気持ちを聞けて良かったです。絶対に負けませんから。後で後悔しても知りませんよ。」


と言うと、女の子ドアの方に向かって行く。



そしてドアに手をかけて出ていく直前、私の方に振り返って



「自己紹介していませんでしたね。私は1年E組の笠原 星彩(かさはら せな)です。」


そう言い残して女の子は出て行った。

< 166 / 252 >

この作品をシェア

pagetop