幼なじみがイケメンをこじらせたんですが。
 しかも、夏休み明け最初の朝の昇降口、じゃない!


 登校して来るクラスメートたちが、だんだんわたし達の周りに集まっているの、気が付いている……かな?


 これじゃあ、もし『うん』なんて言ったらわたしと空琉。


 あっという間に、聖城高校公認カップルだ。


 い……いや。


 空琉は、元々かっこいいし!


 頼りになるってことは、すごく知っているし!


 断る理由なんて、イッコも無いんだけど……いかんせん、心の準備ができてない。


 だから。


「ちょっと待って……くれない?」


 せめて、心の整理がつくまでって、言ったのに!


 空琉の返事は「待てない」だった。
< 7 / 25 >

この作品をシェア

pagetop