幼なじみがイケメンをこじらせたんですが。
 
「そう? オレは何時だって、こんな感じだよ?」


 ただ、今までさつきが気が付いていなかっただけだったんだよ、なんて言って。


 空琉は、わたしにずぃ、と近づいた。


「そして、答えは?
 さつきは、オレと付き合ってくれるよね?」


「えっえ~~っと」


 ぼんっと、音を立てるように顔に熱が集中する。


 きつと、わたし、顔が真っ赤、だ。


 けれども、空琉は、全くそんなのお構いなしに、わたしに言った。


「返事をしないなら、オレのイイように取るよ?」


 ……へ……返事をしない、んじゃ無くて『出来ない』んです!


 だって、今! ほら!


 まるで、キスをする直前みたいに、空琉の顔が近い。
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