海賊王女と無敵な人魚の王子さま
 実際、絶対貸出禁止のはずの貴重な魔法書を、自分の部屋に持ち込んで読むことを簡単に許してもらったり。


 国で一番価値ある木で、魔法杖(ストゥッツ)を作ってくれた以上。


 もし、お願いすれば、高価な宝石やドレスを幾部屋も一杯に埋まるほど贈って貰えるだろうし。


 そもそも、優秀な『鳥』を途切れず送ってくれること自体、わたしの命を惜しんで愛してくれる証、なのに。


 どうして、わたしのために苦労してくれた人の見舞いに行くことを止められるのか、全く理解できなかった。


 頑固に『禁止』を叫ぶ騎士団長じゃ、全く話にならないじゃないのよ!


 わたしは、彼と話をするのを諦めてジーヴルにニーナの居所まで案内させることにした……んだけども。


 部屋を出て行こうとして、その、ジーヴルにも止められた。


「なあに? ジーヴルも反対なの?」


 今まで、わたしのいうことを何でも聞いてくれていた、激甘の兄さまみたいなジーヴルが、怖い顔をしている。
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