海賊王女と無敵な人魚の王子さま
 ニーナの見舞いのためには、ジーヴルも動いてくれなさそうだ。


 もう、みんなして!


 なんて意地悪な人達なんだか!


「じゃあ、いいわ!
 わたし、自分で勝手にニーナを見つけに行くから!」


 とっても腹を立てたまま。


 止めるジーヴルの手を振り切って、本当に部屋を出て行こうとした時だった。


 あはははは~~ なんて。


 とてもおかしそうな笑い声が突然響いてわたし、ぎょっとなった。


「なに……誰よ、今笑ったのは!」


 ……って言っては、みたけれど。


 人払いをしたこの部屋には、ジーヴルと騎士団長の他、あとは新しい『鳥』しか、いなくて!


 黒マントを睨めば『鳥』が、身軽く飛ぶように、部屋を出て行こうとするわたしを追い抜かすと、扉の前に立った。


 そして『鳥』の仮面をつけたまま。


 まるで、本物の鳥が、目の前に置かれた餌の品定めをするような動きで、わたしを見ると、ふふふっと息を吐いた。

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