あたしと彼は添い寝ふれんど。


「…はぁ」

小さくため息をついたと同時に部屋の扉が ゆっくりあいて价が戻ってきた。


「ついでに風呂入ってきた……って、結依どうした?」

「え?」

「思い悩んでる顔してる。もしかして、あの時の事……?」


あの時の事。

あたしが黒田くんに話したお話の事。
あたしの、黒い黒い過去。


「……ううん。眠いだけ」


だけど价は知らない。

あたしの本当の過去を。


そしてそれは、親友の莉緒も。


あたしは大切な幼なじみにも大切な親友にさえも、


本当の事を隠してる。



「じゃあ寝るか」

「うん」


价がベッドに横になりあたしもその隣で横になる。
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