闘争少女【前編】完
「………………」
『っ……(怒)』
ウルフは何も言わない、してこない
イスズはただただ苛立ちが増す一方
「おいおい、ありゃ〜
イスズの体力が保たねぇんじゃね〜の?」
「なんでウルフは何もしないんだよ」
「何もしないんじゃねー
手が出せねーんだよ、アイツは……
イスズが女だから」
「「 は? 」」
シロが思いもしない事を言う
それに驚くアカツキとバルは理解できない
「女だから手が出せないのか?!
どんだけレディーファーストってんだよ」
「もしかして……」
「アイツ、イスズの事好いてんじゃね?」
「え、マジで?」
バルは何かを察するが
アカツキはまだ驚きが隠せないようだ
「じゃあ、闘っても意味ないんじゃない?」
「だな〜…
ウルフが手出さねーんじゃ
何してもイスズに勝ち目ねーじゃん」
「………それはどうだろうな」
向こう側に居る
イスズとウルフを見つめるシロ