闘争少女【前編】完




時計を見ると時刻は9:52……
まだ8分走れば間に合う距離にある聖華


だがこんな姿で学校に行けば何を言われるか


イスズは大人しく
シロにお姫様抱っこをされながら考えていた



『あ、あのさ……
学校に行きたいんだけど……』


「は?お前は馬鹿か今の格好考えろ」


『で、ですよね…
でも……今日テストなんだよね』


「はぁ…そんな大事な日に
こんなとこで喧嘩してたのかよ…」


『だ、だって……』



呆れたようなシロの声に声を失うイスズ



「何時からなんだ、テスト…」


『10時ジャスト…あと8分…
だから走ればなんとか間に合うかなと』


「……………………」


『シロ?』



イスズはまた
呆れさせ言葉もでなくさせてしまったと思った




「5分……や、3分だ」


『は?な、なにが…』


「手当てだよ……
3分で終わらせてやる
だから俺のゆうこと聞けわかったな?」


『は、はい……』




こうして保健室まで運ばれ
シロにされるがままに応急処置の手当てを受け



それからはもう目まぐるしいスピードで
シロはイスズを担ぎ(←片手で軽々と)
聖華へと走り送り届けたのだった


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