闘争少女【前編】完
「ん?俺なんかまずいこと言いました?」
「まさか……」
「ありえない……」
「だけど
ありえない話ではないと思うよ…
現に1年に2年…って
テッペン争いに有力な奴らが
次々とヤられていってるし
その線も頭に入れて
おかないといけないかもね…」
滅多に長く喋らないルスが冷静に話す
その話を静かに聞き入れる3人…
「その推測が本当だとしたら
俺たちも要警戒しておくべきだな……」
「その前に俺たちの誰かが
その女を止めればいい話っすよ!」
「それもそうだけど
サド、このことはカロクは知ってるのか?」
「あぁ、一応報告はしてある
けど……返事はない、今の所…」
「そうか……」
カロクが姿を現さなくなってから
早くももう1カ月以上が経とうとしている
4人はまた生徒会会長室と書かれた
ドアの表札を見つめる
「カロクさん…て、いつも何してんすかね」
「さーな…」
「いつも1人で
行動してることが多いからな
顔を出さないことはそう珍しくない…」
「確かに……」
「……でも今回は長すぎる」
これでも会長のカロクを心から慕っている彼ら
カロクが1カ月以上も姿を現さないことに
サドは少し違和感を感じていた