闘争少女【前編】完



ウィーン__

ブウォー〜〜




『ふにゃ〜…』

「猫見て〜だな(笑)」

『なっ//!』

「くくっ…(笑)」



久しぶりのドライヤーの風と
シロの手が頭を撫でるような感触に
とても気持ちよく
イスズはなんともいえない声を出してしまい
シロに笑われた


彼女なりの
リラックス状態なのだとシロは思った



「お前染めたこととかねーの?」

『ないよ…一度も。』

「ふ〜ん…」

『周りは染めたり
してた子達が多かったけど…

私自身、別に興味なかったし
なんてゆーか…
不良とかなりたかったわけじゃないし…

でも私の周りには
そうゆう子達が増えてって
ずっと小学生からの友達だし
外見が変わったとしても
一緒に居たいって思って一緒に居た…

それなのに……ぁ…っっ…』



イスズは喋りすぎたと思い
唇を噛み締め頭を下に下げる……



「…………………」

『ごめん…さっきのは忘れて』

「無理に話すことねーよ
お前のペースで話す気ができたら
話してくれりゃーいい……

その時は俺とかツキ達がそばに居てやる」

『……っっ』

「ほら、乾いたぞネコイスズ」

『ネ、ネコじゃにゃい!…ぁ…う〜///』

「ははは(笑)」



シロの言葉に胸が締め付けられる…も
肝心なところで噛んでしまい恥ずかし目に合う



そしてシロは再びイスズの乾いた髪を触る



「やっぱいいな…綺麗だ……」

『そ、そんなことないよっ//』



目を細め優しい表情でイスズを見つめる



「なぁ、イスズって
学校とか俺たちと居るとき
すげー気張ってて男みてーな喋り方すっけど


らしいとこもあんじゃん…
”女の子”してんじゃん…喋り方(笑)」


『な、なに//いきなり!?
もうやめて!ほら、さっさと寝よう』


「顔真っ赤(笑)はいはい……」


『……っぅ/////』





イスズは顔を真っ赤にしながらも
急いでさっき差し出したドライヤーと
スポーツドリンクを入れたコップを片付け
寝る準備に取り掛かった
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