パラサイト・ラブ
「まだ診察は終わってませんが」
「もう大丈夫です。おやすみなさい」
私は海里に背を向け布団に潜り込んだ。
もう思い出にして忘れようとしていたのに、なぜいまになって私に関わってくるの。どうせならずっと無視されたままの方が良かった。
海里は1つため息をつくと、おやすみと言って病室を出て行った。
はらはらと零れ落ちる涙。触れられた事で溢れ出してしまった昔の自分。彼に婚約者がいるなんて知りたくなかった。
あのままパラサイトを続けていれば上手くいっていたのだろうか。今さら考えてもどうしようもない事ばかり頭に浮かんでくる。
結局この日は朝まで眠れなかった。