最後のコトバ
それでもあたしは、彼に感謝している。
こんな生活を送ってきたあたしは、素直に口にすることは出来ないけど。
安らげる場所が出来たことが、何より嬉しかった。
――――――ふと目の前を見れば、真っ暗。
辺りを見渡しても、真っ暗なのは変わらない。
ここは、どこだろう。
あたしは、何をしているのだろう。
頭の中をぐるぐる廻らせる。
手足の感覚もない。
……そうか。
あたしはあのビルから飛び降りたんだ。
あー、あたしはこのまま死ぬのかな。
だから、昔のことなんて思い出していたんだ。
この暗闇だって、現実じゃない。