最後のコトバ
「そんなこと……今は考えたくない」
平気なつもりで、何とも思っていないように言ったのに、手は微かに震えていた。
もう、ごまかしはきかない。
あの子たちに会うのは怖いんだ。
そう認めてしまえばラクになるかもしれない。
でも、虚勢を張っていないと自分を保てないから。
学校へ行ったとしても、何も変わらない日々を送るのだろう。
あの子たちが反省するとも思えない。
今でも、あることないこと吹き込んでいるのかもしれない。
そう思ったら、いくら考えたところで行きたくはない。
そしたら、ここから出ていけと言われるのだろうか。
それも嫌だけど……。
そんなことを考えていると、急に智史くんがあたしの両手をギュッと握った。
そして、何かを言う訳でもなく、神妙な面持ちのまま目を閉じている。