初恋
その姿も可愛くて


紘平「可愛いね」


俺は小さい声ではあったがつい、そう言ってしまっていた。


俺自身びっくりした。


案の定彼女には聞こえていなくて。


それはそれでよかった。


紘平「なんでもないよ。」


そう言って拾った袋を彼女に渡した。


日向『ありがとうございます…』


紘平「いえいえ」


そう言って少し微笑んだ。


動揺を隠すように自然に微笑んだかのように。


すると彼女は俺の方をじっと見ていた。


まさかばれてたかな…?


紘平「どうしたの?」


こう聞くと彼女は慌てて目をそらし


日向『なっなんでもないです』


紘平「ならいいんだけど…」

そして俺はレジに並んだお客さんの元へ向かった。


ちゃんと自然に笑えてたかな?


なんで、俺こんなに緊張してんだろ…
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