キミじゃなきゃダメなんだ



「....わかった。話しかけて、みる」

「よっしゃー!いけいけー」


そのままの勢いで、告白とかできたりしないだろうか。


無理か。私の勇気次第だな。あと平和な心で先輩と話せるかどうかにかかってる。







放課後。

職員室に行った帰り、なんとなく汐見先輩を探しながら歩いてたら、後ろ姿を見つけた。


ラッキー!しかも先輩ひとりだ!


そわそわしながら後ろを着いていく。

重そうな二つの段ボールを抱えて、少し気だるそうに、でも姿勢良く歩く先輩。

....カッコいいなぁ。

後ろ姿までもが最高だ。


ぎゅっと手のひらを握りしめ、足を踏み出した。



「汐見せーんぱいっ」


明るく声をかけ、隣に並ぶ。

下から顔を覗き込むと、彼の目が驚きに見開かれた。


『!?』って顔をしてる。あはは。



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