キミじゃなきゃダメなんだ
「ああ...いや、こちらこそ。寺橋さん、いつも苦労かけててごめん。アホを叱るの大変でしょ」
ええええ、汐見先輩!?
ナチュラルにアホって言われたんだけど!え!?
「ああ、それは中学の頃からなんで大丈夫です。マルに言いにくいことがあったら言ってください。あたしから言っとくんで」
「ありがとう」
謎の関係ができてしまった。
私はこれからもチョコちゃんに怒られる運命にあるらしい。やらかさないように気を付けなければ。
すると、ずっと黙っていた松原先輩が「なぁ」と眉を寄せて口を挟んだ。
「もしかして...ヒサとマルちゃん、ついにくっついたの?」
交互に指を差される。
うおお、他人に指摘されると結構恥ずかしいぜ!
てゆーか汐見先輩、言ってなかったんかい!
「なぁヒサ、そうなの!?なぁ!?」
テンションが一気に上がった松原先輩が、汐見先輩の肩に腕を回す。
汐見先輩はうっとおしそうに、「そーだよ」と言った。