キミじゃなきゃダメなんだ
...汐見先輩、絶好調だな。
付き合って一日目。あれ?二日目?
昨日も日数に入れていいのかな。じゃあ二日目だ二日目。
「.........」
....甘い。
あのひとは、本当に。
だけど私、この甘さにすっかり慣れてる。
あの甘い愛がないと、やっていけなくなってる。
*
「百合」
昼休み。
先輩が、私の教室に来た。
それだけでうちのクラスの女子は色めき立つ。
「きゃあ、あの先輩だ...!」
「かっこいいー!」
「いいなぁ、マル....」
だけど彼女たちは二年生と違って、私が汐見先輩と仲が良いのをはじめから認めてくれている。
むしろ、『汐見先輩とあんなに仲良い女子、マルだけだよね。すごい!』なんて言ってくれる。
二年生の女子に睨まれてばかりの立場としては、たいへんありがたい。