I先輩
 


「夏目の親は…「あーっ!!!!!」



槇先輩が言い終える前に千彰先輩が叫んだ。



「そっか、その手があったじゃん!お前から親に頼んでくれれば済む話だったろ」



とびきりの笑顔で千彰先輩が言った。

わたしは話が全然つかめないでいた



―ハァ…



「なんで俺があんなやつに頭下げなきゃなんねーんだよ…
つーか俺が言ったとしても絶対聞いてくんねーし。」



頭をかきながらカズ先輩が部室のドアに手をかけた。



「あの…夏目先輩は、理事長と仲が悪いんですか?
じゃああの噂やっぱり本当…」



―ガンッ



梨乃ちゃんが何かを言い終わる前に、鈍い音がした。



「…りのちゃん?とか言ったっけ…
あんま人ん家のことに首突っ込まないでくれる?」



カズ先輩は無理矢理笑って梨乃ちゃんを見てから出て行った。

顔は笑ってるけど目は笑ってなかった…



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