天然王子
 

「マジあいつはそーゆーんじゃねーから」


そう言って田熊は手と顔を勢いよく左右に振った


「またまたぁ♪もう、時間ないんでしょ!さっさと行くよ!!」


照れてる?田熊の背中をバシッと叩いた。







しばらくして私たちはかわいい雑貨屋さんに入った


「あー!これやばい!!かわいー!!!」

「……………」


女の子の物ばっかりで、お客さんも女の子しかいなくて、田熊は気まずそうにお店の角っこでウロウロしていた。

気付いたらば私1人ではしゃいでたみたい…


「ねぇ、なんかいーのあった?」


私が試しに聞いてみると、田熊がゆっくり指を前にだした。


「…これ……」


田熊が指さしたのはショートケーキの飾りが付いたかわいらしいネックレス


「いーじゃんいーじゃん!はい、決定〜☆」


強引に田熊をレジに向かわせた。

おどおどしている姿を見てちょっと吹き出しそうになったけど


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