幼馴染み~初恋物語~
櫻は和樹の顔を見ると、頬を染めて視線を逸らしてしまう。

私…………

和樹君とキスしちゃったんだ…………

そんな事ばかりに気をとられて、ババ抜きをしている記憶すらほとんどない状況の櫻が気になった和樹。

「いったい何があったんだよ?様子おかしくないか?」

「えっ…………?ううん。何でもないよ?」

「ふーん…………変なの…………」

不思議そうな顔で櫻を見ている和樹と、照れ笑いを浮かべて、心ここにあらずといった様子の櫻。

和樹の不思議そうな顔を見る限り、キスの事はバレていないようなので一安心。

せっかくの休みに宿題をして、どこかに出掛けるわけでもなく、地味にトランプを取り合う二人は、ただ一緒にいるだけで幸せだった。





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