幼馴染み~初恋物語~
「俺が保健室まで運んでやるから、お前は黙って寝てろっ!!」

櫻を抱き上げたのは、ダンスを中断して櫻の様子を見に来た龍聖だった。

櫻は全校生徒の前で、お姫様抱っこをされているのが恥ずかしくて、足をバタバタとさせる。

「恥ずかしいから降ろしてっ!!」

「暴れたら落ちるぞ…………」

櫻を見ることもなく、冷たく言い放った龍聖は、保健室まで運んで行った。

保健室のベッドに櫻を寝かせると、龍聖が静かに尋ねた。

「朝まで和樹と一緒にいたんだろ?何をしてたんだ?」

「劇の練習をしてました…………」

「本当に何もなかったのか?」

その時、櫻の視線は、龍聖から逸らして天井を見つめた。

視線を外すのは、本音を知られたくない心理の1つ。

櫻が思い出したのは、和樹とキスをしそうになった時の事だった。

和樹君にキスして欲しいって思った…………

恋人でもないのに…………
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