偽装恋愛カレカノ



「幸、行くぞ」


鳥肌がたった。


低い声。

幸を睨む瞳に。


私は花瓶を
持つ手を止めた。


皆は普段
見せないけど

こんな怖い
一面もあったんだ



「うっ・・うん」


幸は肩を震わして
隆に着いていった。



幸・・

幸がそんな風に
思ってたなんて

何も知らずに


皆幸せだなんて…


私は愚かだね。


結局何も
見えてなかった。




何にも
見えてなかった。





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