俺様富豪と甘く危険な恋
「うん。大したものじゃないけど、大事なものなの」

「私はソフィーにたっくさん買ってもらっちゃったのーもう嬉しくて。ありがとう。ソフィー」


栞南の目の前でジェシカはソフィーの唇にキスをする。女性同士のキスを目の当たりにして、栞南は視線をそらす。


「家の中へ入ろうよ」


そう言って栞南は玄関のドアを開けてふたりから先に入ってもらった。

恋人同士の背中を目で追いながら、栞南の心臓はドキドキ暴れていた。


(女同士のキスを見てドキドキしちゃうなんて……)


栞南は小さく深呼吸をすると、パウダールームで手を洗いキッチンへ行った。

キッチンへ行くと、ダニエルが買ってきたものを冷蔵庫と戸棚にしまっていた。

栞南の姿を見てフッと笑う。


「レンさまは書斎です。何件か電話をかけるようですよ。すごい買い物でしたね。店ごと買い占めてきたんですか? 特にお菓子を」

「す、数日分ですからっ」

「お菓子は1週間分以上ありそうですが」

「そんなこと――」
「ダニエルさん! 冷たい飲み物を持ってきて!」


栞南が言い訳しようとしたところへ、ジェシカの命令口調の声が聞こえてきた。

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