マルボロ・ヒーロー
しばらくその場でボンヤリしていると、ポケットの中で携帯が震え出した。


『あ、タカさん?晩飯っすよ』

「…おう。」


次々と追いかけてくる記憶の欠片を振り切るように、駆け足で石段を下った。




大学時代を共に過ごした彼女と別れた原因は、正確に思い出せないが
おそらく取るに足らない、些細な事だったんだろう。


十年も前に終わった
ガキの頃のままごとみたいな恋愛なのに


未だに逃れられないのは何故だ。
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