マルボロ・ヒーロー
「じゃあ次、演出なんだけど」

ペラ、とスタッフが一斉にページを捲る音が室内に響く。


「今回は舞台上が狭いって事で、お客さんとの距離が近いのね?そこを利用して何かやれればいいんだけど」


何かある?と部長が意見を促す。
俺たちは皆戸惑いの表情を浮かべながら、何となく顔を見合わせた。


確かに図面を見ると、明日の会場はいつもの舞台の4分の1ほどの広さしか無い。



……この上でアクションやれってか。
< 22 / 52 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop