マルボロ・ヒーロー
「全員いる?…では明日のショーの打ち合わせ始めます」
部長が部屋を見渡して言った。
はい、と小さな返事があちらこちらから聞こえる。
打ち合わせは毎回ホテルの一室で行われるため、室内はスタッフですし詰めの状態だ。
「じゃ、まず手元の資料見て。配役は特に変更なしで。」
ホチキス留めされた資料を捲り、ヒーロー役の欄に自分の名前があるのを確認した。
MCの欄にも、いつも通りサクの名前が明記されている。