シークレット*ラブ
優斗の乗った飛行機が飛び立つのを屋上に上がり眺めた後も

この場所から離れたくなくて…


しばらくただ座ったまま時間が過ぎる。

手の中の小さな箱のリボンをそっとほどいてあける。


可愛いハート型のシルバーリング。


キラキラと輝くその指輪をそっとはめてみて驚く私。



涙で指輪が霞んでいく…。


私好みのシンプルなデザイン。

サイズもピッタリやん…


私の事なんて何も知らないって思ってたのに…


ちゃんと知っててくれたん?




そして…
今わかった。


優斗は私を気にせずに1人でスタスタ歩いてたわけではなかったんだ。


ちゃんと必ず私がついてきてくれているって


きっとそう信じてくれてた?


だから

優斗はいつも前だけを向いて歩いてたんやね?



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