アイスクリームの美味しい食し方
「幸せになるのが怖くて
気づかないようにしてるだけなんだ。」

えみはそう言って少し怒った。

「え、えみ…?」

私は少し驚いて
えみを見つめた。

「鈍感なことを
受け入れてちゃダメだよ。

努力した?
チカ、新くんに愛されるために
何か努力したの?」

努力?
愛されるための?

私は少し考えた。

「ちゃんと好きだって言った?」

言ってない。
何にもしてない。

私は左右に首を振った。


「だったら、
今すぐにでも、
好きだって伝えてきな。」

えみにそう言われ
私は反射的に立ち上がったのだった。


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