アイスクリームの美味しい食し方
私は驚いて、
新を見つめることしかできなかった。

ううん。
新しか見えなかった。

息を切らして、
汗を顔中に浮かべて、
それを拭いもせず、
真っ直ぐわたしを見ていた。


「今、電話してたとこじゃ…」

だって良さんが電話して
数分も立ってない。

「お前だよ!!

お前とそうやってっ…


死ぬまで一緒にいたいって
そう言ったんだよ!!」


私は、
身体中に電気が走った気がした。



「分かれよ!」



「…。」



「俺の目やしぐさや言葉、
全部で好きだっつっただろ?

馬鹿なふりすんな!

知らないふりすんな!

俺はいつも、
お前に向かってたよ!」


新は一息で言い放ち、
私の前に膝をついた。
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