キミの瞳に恋してる ~運命の人は鬼上司!?~
「はい、いると思います」
「そうか。じゃあ椎名さん、きみも上に一緒に来て」
「え?」
それだけ言うと、地区長と謎の男の人は二階の寮へ上がっていく。
慌てて後をついていこうとすると、長井くんに袖をつかまれた。
「はっちゃん、なにやったのさ!」
「え?」
「あの人、関東地区の部長だよ」
え……部長?あの謎の男の人は部長さんなの?
「と、とにかく呼ばれちゃったから行ってくるね」
地区長に部長が、いったいどうして突然、一緒に来たの?
しかも、お店を見るんじゃなくて、寮にいる俊に用事があるみたいだし。
もしかして、北京の話?
そうだとしたら、どうして私が一緒に呼ばれたの?
なんとなく嫌な予感がして、胃がきりきりと痛むような気がした。