キミの瞳に恋してる ~運命の人は鬼上司!?~


「はい、いると思います」

「そうか。じゃあ椎名さん、きみも上に一緒に来て」

「え?」


それだけ言うと、地区長と謎の男の人は二階の寮へ上がっていく。

慌てて後をついていこうとすると、長井くんに袖をつかまれた。


「はっちゃん、なにやったのさ!」

「え?」

「あの人、関東地区の部長だよ」


え……部長?あの謎の男の人は部長さんなの?


「と、とにかく呼ばれちゃったから行ってくるね」


地区長に部長が、いったいどうして突然、一緒に来たの?

しかも、お店を見るんじゃなくて、寮にいる俊に用事があるみたいだし。

もしかして、北京の話?

そうだとしたら、どうして私が一緒に呼ばれたの?

なんとなく嫌な予感がして、胃がきりきりと痛むような気がした。


< 200 / 229 >

この作品をシェア

pagetop