嘘をつく、その瞬間。

「これ以上、何が言えるの?」

その言葉は、裏を返せば。

“これ以上、何も言うな。”

そういう意味になるんだろう。

「……。」

「そう、いい子ね。」

まるで、幼い子を褒める様に。

いや─────忠実な犬を褒める様に。

背伸びをして、頭を撫でるのだ。

それが、憎くて仕方ない。

「っ、」

羨ましい。

貴方の、座が。

親友だと、思っていたけど。

やっぱり、好きにはなれなかった。

嫌いにもなれなかった。

そう─────。

境界線の真上に居たんだ。

それが、今。

嫌い、へと変わったのだ。

私の、真っ黒な汚い心が。

あぁ、なんて──────。

醜いんだろう。

< 46 / 79 >

この作品をシェア

pagetop