嘘をつく、その瞬間。
なれる、かな。
こんな醜い心で。
綺麗な、真っ白な心に戻れるかな。
───もし、戻れたなら。
もう一度、ちゃんと話そう。
ごめんね、って。
それと、ありがとうって。
私は、涙を拭き取り鞄を持ち教室を出た。
すると─────。
「っ、」
バッタリと、出会ってしまった。
「竜、也……。」
龍蝶……いや、この学校のトップに。
私の─────元カレに。
あの時のことを思い出してしまう。
ぞわり、と鳥肌が立つ。
まるで、金縛りにでもあった様な感覚に浸る。
動け、と。
命令しても、体は動いてはくれない。
だけど、竜也は私をチラリと見たかと思うと。
そのまま、横を通り過ぎた。