嘘をつく、その瞬間。
「え……。」
身構えていた体から、力がゆるゆると抜ける。
何か、されると思っていた。
ただただ、怖かった。
「っ、」
パタパタと、竜也から逃げるかの様に走り去った。
ただ、ただ……っ。
もしかしたら、謝ってくれるかなって思っていた。
でも、それはただの私の考えに過ぎなくて。
謝ってくれる、なんてない。
現実を、また突き付けられて凄く痛い…っ。
「うっ……ふ……。」
何で、こんなことになったんだろう。
私……っ。
考えれば、考えるほど苦しくなる。
急いで、学校を後にして走る。
だけど、体力が持たず肩で息をしながら歩く。
「っ、ハァハァ……。」
精神的にも、肉体的にも疲れてしまった。