愛のカタチ
「よっ!お二人さん、こんなとこで何の相談ですか?」
すでに、酔っ払い状態の上野くんがフラフラと私たちに近付いてきた。
上野くんも元サッカー部員だ。
「お前、ホント酒弱えなぁ。もう少し鍛えとけよ!」
「俺は、全然、酔ってないから!賢司こそ酔っ払ってんじゃねえの?」
「バーカ!お前もさぁ、いい加減ガキじゃねぇんだから、もう少し飲み方考えろよ!」
二人のやり取りが可笑しくて、思わずクスッと笑ってしまった。
「コラッ!そこ、笑うな!」
またしても、デコピンで攻撃された。
「痛ーーっい!!何すんのよ!」
「そうだよ!おまえ、何すんだよ!俺の可愛い真理ちゃんに!」
「バーカ!なんで、真理がお前のなんだよ!」
「―…痛っぇな!賢司こそなんなんだよ!」
あの頃のように、じゃれあって、楽しかった。
18歳のセーラー服の頃に戻ったようだった。