愛のカタチ


――と、次々とみんなが部屋から出てきた。


顔を真っ赤にしてハイテンションな子や、足取りが覚束ない子もちらほら。


みんな、だいぶ出来上がったみたいだ。


「あっ!!真理、こんなところにいたよ!」


いきなり、大声で指を指された。


美沙と百合だった。 


……しまった。 


さっき、『ちょっとごめん』と言ってから、部屋に戻っていなかったんだっけ。


賢司との会話に夢中で、すっかり忘れていた。


顔の前で、『ごめん』というポーズを作り、二人に謝った。 



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