もう一度、恋をしよう。
大和は昔から、時々優しい。
私を本気で心配してくれてるんだって分かるから…何も言えなくなっちゃうんだよね。
「……あ、またあの子…大和と一緒に居るよ……。」
私と大和と見て、ひそひそと話す女の子達の声が聞こえた。
私は慌てて、大和から距離を取る。
「……美桜?どした?」
「…ううん、何でもない。
私、先に教室行ってるねっ!」
「おい、美桜!?」
引き止める大和を無視して、階段を駆け上がった。
小学校の頃から大和はモテていたけど、それは今でも変わらなくて。
中学に入学した時から大和は同学年だけじゃなくて、先輩からも人気があったし、学年が上がると後輩からよく告白されていた。