もう一度、恋をしよう。




美桜の笑顔の裏に「これ以上、奏多くんの話はしないで。」って言っているように思えて、何も聞く事が出来ずにいた。


笑ってる美桜が痛々しくて見ているのが辛かった。


そんな時、ふと思うんだ。

美桜が嬉しい時、悲しい時…必ず側にいたのはアイツだった。


…俺じゃなくて、アイツなんだって。


一緒に居る時間が長かったとしても、美桜の中では俺よりアイツの存在の方が大きい。


自覚はないかも知れないけど、美桜は今でもアイツに恋をしてるんだ。


…必死に忘れようとしてるだけで。




「だったら、分かるだろ。
美桜に気持ちを伝えても無駄なんだよ。」




美桜に嫌われるくらいなら…俺が想いに蓋をすればいい。


幼なじみだけの関係だとしても、美桜の側に居られるなら。




「大和くん、それ本気で言ってるの?」




ガチャンと後ろのフェンスの音が激しく聞こえたと思ったら、真央が俺の胸ぐらを両手で掴んでいた。
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