もう一度、恋をしよう。




ほんの数秒なのに、時が止まったように思えた。


美桜のミディアムヘアよりも長く伸びた髪。知らない女物のシャンプーの匂い。


…美桜とは違う、女の子の唇。




「大和くんは、私の想いも無駄だって思ってる…?」




重なっていた唇が離れると、真央の先程までの威勢が嘘のように言葉に力がない。


真央の指先が未だに震えている。

怒りに震えているのか、それとも悲しみに震えているのか…今の俺には分からなかった。




「このキスも…無かった事にするの?」




真央の吐息が頬にかかり、俺はごくっと息を飲む。


真央の大きな瞳に目を見開いている俺の姿が映った。




「嬉しいって言ってくれたのは、私が可哀想だと思って同情してくれたの?」




可哀想?俺が真央に同情?
真央から次々出てくる言葉に、頭がついていかない。
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