ギャル系女子が今日、黒髪おさげでやってきました。
「ねぇ、俺としない?」
パシンッ
雅也の頬が赤くなる。
「あんたみたいないい加減な男、初めて見た!触んじゃねーよ!
自分の彼女も追いかけないで、もういいだって!?本当に幻滅するわ。」
そう言ってあたしは部屋を出た。
カラオケを出た後、横断歩道を渡ろうとしたら、仁香がいた。
あたしはすぐに駆け寄った。
「仁香!」
「え、なんで……?千鶴ちゃん。」
「あんたの彼氏、どしたの?
話と全然違うんだけど。」
「………私が、わがまま言ったからなの。」
「なんて?」
「本当は、雅也君には本命の子がいて……それで私が彼女と別れてって言ったら、なんでそんなこと言うの?って言われて……っ。」
あたしは仁香の背中をさすった。
「雅也、本命いるのにあんたにも手ぇ出したんだ。」
「私が全部悪いの……!
私が、欲を言わなかったら、こんなことにはっ」
ぎゅ
「千鶴ちゃん?」
あたしは仁香を抱きしめて、頭をぽんぽんっとしてあげた。
「わがままなんかじゃないよ。
むしろ、わがままなのは雅也の方だから。だって、二股かけてんのに、合コンまで来てんだよ?」
「うんっ……ありがと。千鶴ちゃん。」