ギャル系女子が今日、黒髪おさげでやってきました。
やっぱり………って感じの表情を見せた仁香は、自慢の足で走って行った。
「ははっ……なんで、あんなの見ちゃったんだろ……」
最悪。
「友達も、里原も、なんか全部なくなっちゃったな………」
もう合コン行っちゃおうかな……
チャラいのに慰めてもらおうか……
「はぁ………もう最悪。
結局1人だし。」
中庭をちらっと見てから、帰ろうとしたら、仁香の怒ったような声が聞こえてきた。
「……仁香?」
あたしは心配になって、仁香の方に駆け寄った。
「え……?」
仁香、杏里のところに行ったんじゃなかったの?
「近藤………なんでもないんだ。
早く帰れ。」
「嫌だ!」
「千鶴ちゃん………本当はまだ、言えてないことあったの………」
「嘘でしょ……?」
なんで?
隠してたってこと?
え、じゃあ里原も?
「意味わかんない………ふざけんなよ!
なに隠してんの?!なに企んでんのよ!」
「千鶴ちゃん落ち着いて。」
「落ち着けるわけないじゃん!!
信じてた親友にも裏切られて!!なんかあたしが悪いみたいに言われて!!
なんも知らない里原にはムカつくし!
もう………疲れてんだよ………」
「近藤……」
「千鶴ちゃん……ごめんねっ………」