手を繋いで-Pure love-
 あの後、蒼から話してくれた話。

 蒼は、高校には通っていないらしい。
 中学は盲学校で過ごした。

 その話から、小学校生活の終わり頃に視力を失ったんだとわかった。


 高校には視力を取り戻してから行きたい

 
 蒼は、そう言った。










~...♪*゜

 朝、携帯の着信音に目を覚ました。



「もしもし...」

--「あ、優生??」

「...あ?... 涼太?」



 電話の向こうから志帆の声が聞こえる。
 みんな居るのか...?



「なんだよ...」

--「優生の母さんと父さん仕事でいないだろ?
  だからさ、今からお前んち行くから!」



「...は?」



--プッ...



 切られた。

 来る?みんなが?
 今日は、蒼と会う予定がある。


 断ろうと折り返しの電話をかけるけど繋がらない。
 電源を切ってるのか?

 涼太のことだから、何か企んでる気もする。



「...しょうがねーな...」



 適度な準備をして、家を出る。
 蒼が住んでいる、近くの蒼のばあちゃんの家に向かった。

 本当は俺の母さんが俺の家に住めばいいのに、と言った。
 俺もそう思ったけど

 迷惑はかけられない、と断られた。


 気にする必要ないのに。



「蒼。」

「優生?」



 家の前に出ていた蒼がキョロキョロする。
 動き出そうとするから、走って蒼に近づく。

 懐かしい場所でも、今度は見えないから危ない。



「じゃ、行くか。」



 手を繋いで、来た道を戻った。
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