PM 18:30 僕らの時間

ごめんね

モヤモヤしたまま一週間ほどが経ち、久しぶりに慶と一緒に帰ることになった。

そこで私は考えて考えて別れを切り出そうと決心する。
慶のためなら……

お互いに部活がないから教室から一緒。


「莉依、帰んぞ。」

そう言って私に手を差し出す。

今までで初めてだよね、人前で手を繋ごうとしてくれたの。
嬉しいけど…残酷だよ……
どうして今日なの?

「うん!帰ろう。」

笑顔を作り自分の手を慶の手に重ねる。

上手く笑えてるかな……?

「――――でさ。」

「ふふっ、そうなの?」

「あ…もう……着いちゃったな。」

残念そうに慶が言う。

「そうだね……」

お互いに帰ろうとせず、ただ静かな時間が流れていく。

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