PM 18:30 僕らの時間
そして私は意を決して口を開く。

「慶……別れよう?」

作り笑いをして慶に告げる。

「なんで?俺のこと嫌いになった?」

慶は不安そうな顔で訊ねてくる。

「好きだよ……大好き…だから…」

「じゃあ傍にいろよ。何でいつも莉依は自分で決めちゃうんだよ…」

「私たち…今のままじゃお互い重荷になるだけだよ……」

そこで慶はどうして別れを切り出したのかわかったようで、

「莉依…俺は、莉依がいるから頑張れるんだよ……重荷になんかならないし、勉強も親父がなにも言えないくらい頑張るから…」

その言葉がなによりも嬉しかった。

だけど私は今までそんな慶の優しさにずっと甘えたままここまできたから、それじゃダメだって気づいた。だから……

「慶、受験が終わって、まだお互いに気持ちがあったら………また付き合おうね。」

そこまで言うと、慶はもう別れるしかないとわかりそれ以上何も言わなかった。
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