君だから〜たった一人の君〜

早速友だちGet!


「渡那がクラスに連れて行き」


「はーい。じゃあ亜倖行こぉや、行くついでに案内するで」


「さんきゅ!」


【夏川 亜倖】というシールのところに体育館履きを置く。


少しずつ自分の場所が出来てくる感覚が嬉しい。


「1階は3の1から3の3までの教室と昇降口やな。で、アタシらの教室は2階にあるんよ」


楽でえぇやろ?と笑う。


「けど、せっかくやったら1階がよかったなぁ〜(笑)」


「1階分でも階段登らんくてえぇもんなぁ」


「うんうん」


妙なところで意見が一致する2人。


「あ〜でも4組やなかったらアタシと会ってなかったやん!」


「それはイヤやな!」


あははは!と爆笑。


目尻に溜まった涙を拭いながら亜鶴弥が言う。


「イイヤツもいっぱいおんねん。ガラと頭は悪いけどなっ!」


「ははは!負ける気ぃせんし!」


「や、そこは負けてえぇやろっ!」


「アカンて〜何事にも勝たな」


「バカ決定戦でもか?」


「もちのろん!」


そんな会話をしながら3年4組の教室に向かう。

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