君だから〜たった一人の君〜
亜倖は少しワクワクしてきた。
「ここで待っといて」
「へーぃ」
壇上に立っているのはきっと校長先生。
遠くからでは顔ははっきりと見えないが、頭が薄い。
亜倖はそれに気付いて薄ら笑い。
始業式が終わり、谷司が女子生徒を1人引き連れて亜倖に近付く。
「ほら、自己紹介して」
「渡那 亜鶴弥(トヤス アズミ)です!よろしく〜!」
「夏川亜倖や!よろしくなぁ〜っ」
「亜倖〜アタシは亜鶴弥でえぇから!」
「おー!」